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9つの星の元に 第2話『月』―01




「――地球がここ、金星・・・火星・・・月・・・」
「進路は月か・・・」

死より生を選んで、火星軍の船を脱出したデイズたち一行。
脱出ポッドは推進装置も何も無く、宇宙空間を漂うしかない。
そして一行が流される地は・・・地球の衛星『月』だ。



・・・・。



『月面都市 クラデナ』


「・・・宇宙を流されて11時間、なんとか助かったか」

俺たちは火星軍の宇宙船から脱出して半日、とりあえず月へと降り立つこととなった。

「まぁ、月に逆戻りなら結果オーライか」

俺はそう言って納得する。

「何言っているのよ、あなたにはすぐにでもステーションまで来てもらうわよ?」

「それ以前に貴様ら、火星軍の捕虜だがな」

月の宇宙ドッグでそんなことを言い合う俺たち。
捕虜って・・・俺民間人っすけどねぇ?

「しかしまぁ、月はこの太陽系の中で唯一の中立星だ。そう言ったのはナシとしようぜ?」

太陽系連邦に所属する母星として認可されている星は8つある。
それは8つの惑星だ。
つまり水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星だ。
だが衛星の中で唯一月のみが自治権を持つ唯一絶対中立星とされているのだ。
つまりこの月は戦争など政治問題に関与せず、またこの星にいる限り太陽系連邦も立ち入り調査ができないのだ。
しかしまぁ、それだと犯罪者などがこの星に入った際、警察が捕まえられないという問題が発生するため、特例措置として警察などが入り込むこともある。
それでなくても、月の自治政府とて自警団的なものもあるのだから、犯罪者が入るのは容易ではないが。

「それはそうと、あんたとあんた名前は?」

俺は軍人と箱女を指差す。

「マーズ・・・マーズ・オリン上等兵だ」

軍人さんの名前が判明する。
次に箱女の方だが・・・?

「私には名前なんて存在しないのですが・・・」

「名前が存在しない?」

「必要がないですし・・・でも、そうですね・・・サニーとでも呼んで貰いましょうか?」

「名前が必要ないとはいかがな物かと思うがな・・・」

「・・・・」

名前が必要ないか・・・酷い言い草だな。
名前・・・俺には酷く重要であり、そしてそれが俺である所以。
名前が必要ないなんて、おかしい。

「ところであの黒い化け物はなんだったんだ?」

軍人さんの質問、そう言えば結局なんなんだ?

「そうね、あの黒いのって一体何者だったのかしら?」

「アレは星を喰らう者です」

「それは船でも聞いた。星にタマゴを生みつける宇宙怪獣ってでも言いたいのか?」

「違います、星を喰らうという意味はすなわちこの宇宙の民を死滅させるという意味です」

「ええ? でもこのご時世コロニーだってあるし星が食われたら人が死ぬって言うのは違うと思うけど」

「人は星無くしては生きられません、それに星は生きています」
「星には意思があるのです・・・そしてそんな星が喰らわれるのを逃れるために生み出したのが、あなたたちの十手と短銃・・・すなわち『星具』」

「星の意思が生み出した星具・・・?」

二人は自分の物を見る。
星が自分を護るために生み出した星具・・・ねぇ?
にわかには信じがたいんだが、あの黒い化け物を一撃で仕留めたところ、力が無いって訳じゃないみたいだし。
レーザーブレードじゃ倒せないのに、古臭い十手で殴るだけで消滅だもんなぁ・・・。

「・・・よう、でもさぁこの十手は俺が産まれる前・・・江戸時代からある十手だぜ?」
「地球はそんな頃から、今を想定して生んだってのかよ?」

そこで、忘れかけていたが猫又が言う。

「そう言えば、この短銃も西部劇時代の物だ・・・地球産だぞ?」

「それは、それらが星が力を宿したに過ぎません」

「宿したに過ぎないって・・・てことは、星具ってデタラメか?」

「たまたまそのような骨董品に宿ったというだけでしょう」

「ちなみに、星具っていくつあるわけ?」

「全部で9つあります」
「そして星具はこの宇宙で星に選ばれた物だけが扱うことが出来るのです」

「星に選ばれたものって?」

「アスカさんは地球に、マーズさんは火星に選ばれたのです」
「他の方があなたたちの星具を持っても、あの星を喰らう者たちを浄化することはできません」

「なるほど、専用武器ってわけか」

「ということは、この宇宙で奴等に対抗できるのはたったの9人?」

考えてみればそうなるな。
この専用武器と考えると、この広い宇宙で奴等に対抗できるのは星具を持った9人だけってことになるもんな。

「ちなみに、アレって後何体くらいいるの?」

「さぁ? 数はわかりません、恐らく無限かと」

「無限って・・・」

婦警さんがげそっとする。
正直俺もうげっと思ったが。

「やつらからこの宇宙を守るには9つの星具と、それを扱う9人が必要不可欠です」

「でも、たった9人でなんとかできるのか?」

俺は疑問に思う。
この広大な宇宙であんな化け物をたった9人で本当にどうにかできるのだろうか?
まぁ、たしかに星具の力は理解できるがそれにしても、やつらは異常だろう。

「わかりません・・・ですが、対抗するには星具をもってして他ございません」

「とりあえず宇宙港に行きましょう? その話は後でもいいわ」

「・・・そうだな。やつらを相手にするにも、無理に我々でなくてもよかろう」

婦警さんと軍人さんはそう言う。
まぁ、たしかに俺たちだけでどうにかできる問題ではないわな。

「まぁ、とりあえず港に行くか」

俺たちはそう言うわけでドッグからすぐ近くの宇宙港に向かうのだった。




テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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